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初めてのマス割り(3)

願いが通じたのか、手玉はサイドポケットの手前数センチぐらいのところで長クッションに入り、なんとかブリッジが組めるだけのスペースを残して止まった。

よし、あと一つ!

「お〜、あと一つだ。オレに順番回さないでくれよっ」

ちぇっ、言われなくても絶対にケンジには回す気なんかねえよっ。ようやく巡ってきたマス割りのチャンスなんだ。これを外したら、こんなチャンス、次はいつになるかわかんないからな。


キュー先にチョークをつけながら、もう一度テーブルに残っている9番と手玉の配置を確認する。

9番は向い側のサイドポケットとヘッドライン側のコーナーポケットの間、サイドポケット側4分の1ぐらいのところ。長クッションからボール1個分離れた場所にある。

手玉は手前側のサイドポケットからセンタースポット側にボール2個分離れた場所だ。9番がクッションにくっついていたら厚みが取りやすいけど、贅沢はいってられない。

狙うポケットはヘッドレール側の奥コーナーポケット。バンクショットという選択もあるけど、もしバンクショットで外したらきっと後悔する。それなら、厚みがかなり薄いけど、しっかりとコーナーを狙ったほうがスッキリする。


息を整え、慎重に9番の厚みを確認する。厚みは5分の1ぐらいだ。かなり薄い。

ふいに心の中に不安な気持ちが湧き出す。


この厚み、オレに落とせるだろうか?


気のせいか、胸の鼓動が速くなっているようだ。心音が頭の中にドクドクと聞こえてくる気がする。マス割りに王手をかけたときって、こんなに気持ちがざわつくものなのか。今まで味わったことのない感覚がプレッシャーとなってオレに襲いかかってくるようだ。

「さっさとマス割りきめてくれよっ」

ケンジの一言で我に帰ったオレは、

「あわてさせないでくれよ、初めてマス割りができるかどうかの瀬戸際なんだからっ」

とケンジをにらみつけた。

「はいはい、がんばってくださいな」

ケンジはおどけた口調で答えた。


オレはフーっと大きく息を吐き出し、9番の位置を確認しながら構えに入る。

厚み5分の1。力加減はいつもどおり。この配置なら9番ポケット後のスクラッチを心配する必要もなさそうだ。9番をポケットすることに集中するんだ。


いつもよりもゆっくりと上体をテーブルに近づけ、ブリッジを組む。

軽くストロークをしてみると、キューを持つ右手に少し力が入りすぎているのがわかる。もっとリラックスして撞かないと外してしまいそうだ。

いったん体をテーブルから離し、キューを握りなおすことにする。キューを握る手の平が少し汗ばんでいることに気づく。

気持ちを落ち着け、もう一度構えなおす。

構えにはいり、数回ストロークし、狙いがズレていないかチェックする。

よし、厚みもストロークもOKだ。

相変わらず胸の鼓動はダイレクトに伝わってくる。頭が熱くなってくる気がする。オレは、極力気にしないように努めながら9番を見つめ、さらに数回ストロークする。

よし、いくぞ!


キュー先が手玉の中心を撞き抜き、まっすぐ9番に向かっていく。直後に手玉は9番にヒット。9番はコーナーポケットを目指して進みだす。

たのむ、入ってくれ!

最後のショットを放ったオレは、祈るような気持ちで9番の行方を目で追いかけた。。。。




このお話はフィクションです。初めてのマスワリって、自分の記憶に強く残ってたりしませんか?あなたは、初めてのマス割りのチャンス、しっかりと取りきれましたか?ちなみに、管理人の場合は、ナイショです。



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